positive(ポジティブ)という言葉は、 もともとは ラテン語のponere(置く)から出てきた言葉で、位置が確定している安定感を表現している言葉であるようだ。
ポーズとか、ポストとか、ポジションという辺りは この言葉の 親戚らしい。
転じて、積極的な、確実な、とか、明確なとか、さまざまなイメージの展開があるのだが、心の様子を表すときには、おそらくは「確信に満ちたひとの心のありよう」であり、自信もないのに 無理やりに自分を動かすために強がることではないだろう。
○○の法則 とか、ポジティブ思考とか、 欲望が達成された姿を あたかも 既にに成った ように 言葉で宣言するだけで、そのように現実が動き出す という考え方がある。
欧米では、 古くは『ニュー・ソート』、『クリスチャン・サイエンス』 最近では『サイコ・サイバネティクス』とか、『ナポレオンヒル・プログラム』とか、日本でも 『阿頼耶識』とか『ありがとうの法則』とか、いろいろあるのだが、ここのところ、科学理論を取り込んだ『ザ・シークレット』というDVDが米国で大流行しているらしい。
日本では より簡単に という方向で『鏡の法則』『魔法の言葉』『口癖理論』 などの著作が受け入れられつつあるようだ。
そのようなことが実際に力を持っているのかどうか という事は ここでは問わない。
これらは 秘されていた古代神秘主義思想が 世俗に漏れ出てきたもののように見える。
早い話が、日本では今だに、強い力を保っていると思われる、古代信仰である『言霊』のことである。
日本の和歌もそうであろうが、 「歌」とは 元々は、神を脅しつけていうことを聞かせるための呪術であり、密教として伝えられてきたものである。
力があるからこそ危険であり、危険であるがゆえに「秘密」にすべきであったはずのものを、堂々と『ザ・シークレット』と銘打って公開し、うまく金儲けをしている 一部の著者たちを見ていると、古代遺跡の盗掘者が 財宝(その財宝が本物なのかどうか、これだけは実際に試して見なければわからないのだが)を売りさばいて大もうけしている図が 脳裏に浮かんでしまう。
軍隊を自衛隊と呼び替えたり、借金をローンとかキャッシングとか別の呼び名に言い換えて、あたかも危なくないものであるようなイメージにすり替えてしまう手法と同じで、このこと自体が 言霊の呪法である。
ポジティブ思考 もまた、言葉である限り(いかに有用であろうと)刃物である。
言葉の持つ(事実を切り取る)力を 見たくない事実から目を背けるような方向で利用するならば それは 自分で自分に『のろい』をかけているに等しい。
素人が生兵法なりに、望む状態を得られたとしても 「望み」そのものが、全体の見えていない状態から生まれ出て来たものである以上、自分自身も言葉の刃の害を受ける可能性はあるのだ。
7 件のコメント:
願い事をする時は注意をしましょう。
叶ってしまう事もあるから。
でしょうか?
ポジティブシンキングは、信仰に近い気がします。
だから、私は苦手。(^^;;
自分の「望み」が コントロールされ、持たされたものであるとも 気づかずに‥
ブログ開設おめでとうございます!(^○^)
なぽreonとかを売っている人も宗教チックな印象を持ちました。
でもお金が欲しいと思っているねこさんはシークレットを知りたいと思います^^;
そしてpukapukaさんのブログを読んで反省=自己否定 まだまだやっておるなぁと。
読みもしないで書くのもどうかと思い、「ザ・シークレット」を立ち読みでパラパラ覗いてきました。
有名人や科学者の紹介で権威付けにやたらページを割いていて内容はむしろ、薄めてあるような印象を受けました。
ザ・シークレットを作るきっかけとなったと言う100年前の秘密の本の翻訳も出ていました。
ニューソート運動の、ウィリアム・W・ アトキンソンの著作 引き寄せの法則
wikipediaによると、ウィリアム・ウォーカー・アトキンソン だけではなく、ジョセフマーフィーもまた、ニューソート運動の旗手として紹介されています。
ニューエイジ運動の源流のひとつとも。
pukapukaさんが立ち読みをしてきてくれたおかげで、買う衝動がなくなりました~^^;
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